人気ブログランキング | 話題のタグを見る
2008年 07月 09日
砂防先進地・逆瀬川の名誉を守ろう
「ゆずり葉だより」新春・第42号(平成18年1月1日発行)より

砂防先進地・逆瀬川の名誉を守ろう_b0154520_12542020.jpg 前号で「逆瀬川源流遡行ハイキングコースに危機迫る」として報告しました、逆瀬川上流部における開発問題ですが、開発計画者は入山口である橋に鎖錠を掛けて封止していた代わりに、いよいよ橋の西詰に鉄製の門扉を設けて完全に閉鎖するという行動に出て来ています。
ゆずり葉台自治会・エデンの園入居者団の合同対策委員会は、県設砂防公園「ゆずり葉緑地」の砂防モニュメントに、逆瀬川上流部における『防災整備工事』と称する大規模な道路・芝地・駐車場開発事業に反対する意思のデモンストレーションとして真っ赤なのぼりを立て、そこにゆずり葉コミュニティが次のような檄文を貼り出しました。


砂防先進地・逆瀬川の名誉を守ろう_b0154520_1254332.jpg【この青天井の丸いドームは『砂防モニュメント』だと聞いていますが、ここ県設砂防公園「ゆずり葉緑地」にこれが建てられている理由は、逆瀬川が我が国砂防の歴史において先進的な地位を占めていることによります。昔の六甲山は全山荒廃地で、今のゆずり葉台から奥は『千石ズリ』と呼ばれ、『ひと雨降れば千石もの土砂がズリ落ちて来る』というのが謂れだそうです。我が先人たちは長い年月を掛けて、上流部の崩れ易い山肌に一本々々木を植え付けて行ってその成長を見守り、川筋には何十箇所もの堰堤を設けて流速を緩めた結果、『逆瀬川砂漠』とも称された下流域を素晴らしい住宅地に変えて行き、これによって「逆瀬川は我が国砂防事業発祥の地である」という名誉を得ているのです。しかるにその逆瀬川上流部左岸地域において、明らかに霊園・墓苑の分譲を目的としていると分かる、《防災整備工事》という名の開発事業を企図・企画・申請している宗教法人が現れました。先人たちの営為の結果である樹木を切り倒し、林や草木が辛うじて守って来た山肌を切り崩して、この地に霊園・墓苑を造成しても、何時かは必ず土砂で埋没して世間の笑いものになることでしょう。まちづくりを推進する「ゆずり葉コミュニティ」は、『砂防先進地・逆瀬川』の名誉を守護し、『国立公園・六甲』の自然を保護するためにも、このような詐僞的・詐計的な開発行為を絶対に許すことはできないと考えています。】
 この地は瀬戸内海国立公園六甲地域に属していて、山陽自然歩道ハイキングコース・六甲山縦走路へ登る入山口に当たり、それも何十年に亘って慣行として使用されて来て市販のガイド・マップやガイド・ブックにも記載されていますし、また逆瀬川上流河畔のキャンプ地への出入り口として、カブスカウトや多くの子供会が長年利用して来ました。最近になって知らずに来られたハイカーたちが、空しく引き返される光景を目にすることもあり、まことに残念で成りません。

                         (健康福祉部長 國司恒雄)


もくじへもどる


by yuzurihadayori | 2008-07-09 12:56


<< 逆瀬川源流遡行ハイキングコース...      ゆずり葉ミニシアターが発足 >>